「夢やプロジェクトを実現するために何とか資金調達したい」「コストをかけずにテストマーケティングしたい」という方には、クラウドファンディングがおすすめです。この記事では、クラウドファンディングのメリット・デメリットを紹介していきます。仕組みを理解して活用に繋げるためにも、是非最後まで読んでみてください。
目次
【クラウドファンディングって何?】
「クラウドファンディング」とは、起案者がインターネット上で多くの支援者から少額のお金を集めることで資金を調達する方法であり、出品者と個人支援者が関わる新しい資金調達の形式です。このクラウドファンディングは、英語で”Crowd”(群衆)と”Funding”(資金調達)を組み合わせた造語であり、日本では略して「クラファン」とも呼ばれ、ソーシャルクラウドファンディングとも呼ばれます。
【クラウドファンディングのメリット】
クラウドファンディングの最大の利点は、誰でもインターネット上で簡単に資金調達ができることです。プロジェクトの目標や計画、支援者へのリターンを明確にすることで、起案者は資金調達を行うことができます。
従来の資金調達の方法では、事業計画書を作成し審査を通過しなければ資金を得ることができませんでしたが、クラウドファンディングでは、起案者がプロジェクトに対する熱意を支援者に伝え、資金を誰でも調達することができます。クラウドファンディングは、商品開発やテストマーケティングのためのユーザーのデータを収集できる優れたツールです。支援者が商品を前もって買うことで、どのような人たちが商品を購入するかを知ることができます。これによって、商品の発売予定やターゲット市場を理解することができ、財務リスクを減らすことができます。
クラウドファンディングは、商品の需要を検証するのに役立ちます。販売方法を考えずに商品を製造すると、需要が少ない場合に多大な時間と費用を費やすことになるためです。また、商品を購入したいという支援者がいることを知っていると、計画を実行し、拡大することができる自信が生まれます。クラウドファンディングのサイトをブラウジングするユーザーは、ECサイトで購入するよりも「市場に出ていない珍しい新商品に興味がある」という特徴があります。その上、珍しさだけでなく商品の開発背景にも重点を置くユーザーが多く、商品を気に入ってもらえれば、長期的な支援が期待でき、次の新商品にも期待してもらえます。そのため、クラウドファンディングはファンを獲得するのに有効な方法といえます。
【クラウドファンディングのデメリット】
クラウドファンディングのデメリットとしては、プロジェクトの目標金額に到達しない可能性があることが挙げられます。クラウドファンディングには、2種類の募集方式があります。それぞれ「All-or-Nothing方式」と「All-in方式」と呼ばれています。
「All-or-Nothing方式」を選択した場合、プロジェクトが目標金額に達しないと、集まった支援金は支援者に全額返金されます。このため、起案者は集まった支援金を受け取ることはできず、支援者へのリターン(プロジェクトで約束した「お返し」)は義務ではありません。したがって、プロジェクトの起案者は実行できません。
一方、「All-in方式」を選択した場合、プロジェクトが目標金額に達しなくても、募集期間内に調達した資金を受け取ることができます。ただし、支援者へのリターン(プロジェクトで約束した「お返し」)は必ず履行しなければなりません。また、資金の有無に関わらず、プロジェクトを実行する必要があります。
どちらの募集方式を選ぶかは、プロジェクトによって異なります。資金が不足している場合は、「All-or-Nothing方式」を選ぶ必要があります。一方、プロジェクトを実行できると確信している場合は、「All-in方式」を選ぶこともできます。プロジェクトに最適な募集方式を選択し、計画を成功に導きましょう。また、新しい商品をクラウドファンディングで発表するということは、他の企業や第三者に自分のアイデアが知られることになります。
もしも知らない誰かがタイミングよくあなたのアイデアを知って、ライバル企業があなたより先に商品化してしまった場合、あなたのアイデアから生まれた商品でも、偽のコピー商品が市場に出回ってしまう可能性があります。
このようになると、オリジナルのアイデアが誰のものかが分からなくなり、クリエイター自身が批判を受ける可能性があります。最後に、他社に知的財産権の侵害リスクがあることと同様に、あなたの商品、アイデア、または商品デザインが知的財産権を侵害している可能性もあることを覚えておく必要があります。
特許権だけでなく、商標権や著作権についても入念なリサーチを行う必要があります。リサーチを怠った場合、最悪の場合は知的財産権の侵害が指摘され、クラウドファンディングページが削除され、プロジェクトが中止される可能性があります。
クラウドファンディングに商品やサービスを公開する前には、先行技術調査を含め、十分にリサーチしてください。
【クラウドファンディングで夢を叶えよう】
多くの人々が「叶えたい夢ややってみたいプロジェクトがあるけれど、資金がない」と悩んでいると思いますが、現代には「クラウドファンディング」という仕組みがあります。この仕組みにより、あなたのプロジェクトや熱意に共感した人々が支援してくれ、あなたの夢を実現するための資金調達の手段が得られるのです。
ただし、クラウドファンディングには魅力的なメリットが存在する反面、同時にリスクもあることを、前述の「クラウドファンディングのメリットとデメリット」でも説明しました。
それでもあなたが夢や目標を達成するために、クラウドファンディングを活用したいと考えるなら、計画を練り、リサーチを徹底し、慎重に挑戦してみることが重要です。